自炊（その３）「２ 事前準備」 （１）ハードウェア ①裁断機

自炊の効率アップのためには、裁断機の選択は重要です。

私が購入した裁断機は、この２種類です。

 PK-513LN（裁断能力15mm)

プラス 断裁機 かんたん替刃交換 PK-513LN 裁断幅A4タテ 26-309

 200DX（裁断能力18mm)

DURODEX 自炊裁断機 ブラック 200DX

裁断機の選択として考慮すべき要素は、

　　①裁断能力

　　②替刃等のメンテナンスの容易性

　　③安全性

　　④本体のコスト

になると考えています。

まず、①裁断能力ですが、これが小さいと、幅の厚い本を裁断するときに、カッターで分離してから裁断する必要があり、作業工程が増えてしまいます。数万円前半で購入できる裁断機だと、15mmくらいが標準的な裁断能力のようです。

②替刃のメンテナンスの容易性は、自炊を継続して行う際には重要です。替刃を購入して自分で交換する場合は、交換が自分でも出来るかどうか（交換のしやすさ、解説動画の有無等）がポイントです。

この点、200DXの場合は、メンテナンスパックというサービスがありますので、メンテナンス業務を外注することができます。具体的には、200DXを箱に詰めて工場に送れば、研磨又は替刃作業をした上で返送してもらえます。もちろん、自分でするよりも、工場の作業料が加算されますのでコストは若干かかりますが、替刃の際のリスク（怪我等）を回避できますので、メンテナンスを合理化できます。

ネットを見ていると、他の機種で替刃作業をする際に、うっかり素手で刃に触れてしまい怪我をしてしまったというブログもありましたので、回避できるリスクは回避した方が賢明かと思います。もちろん、コストと手間と怪我リスクのどれを重視するかは、人によって違うところかと思います。

 ③安全性は、裁断作業をする際と、替刃の際の二つの場面の安全性です。裁断機の刃はかなり鋭いため、触るだけでも怪我をするリスクがあります。ですので、レバーを押すさいにロックがかかるのは最低限としても、レバーを押さないときには、物理的に刃に手が触れないように機構上なっているかという点があります。この点は、PK-513LNも200DXも、レバーを押さないときには刃に手が触れないように機構上なっていますが、後述する改良型裁断機は、動画を見る限りは剥き出しになっているようであります。

④本体コストは、いうまでもなく本体の販売価格です。この点は、後述する改良型裁断機が圧倒的に安いです。

PK-513LNも200DXも、①裁断能力は標準的です。しかし、少し厚い本ではカッターで解体する必要があり、作業効率がいいとはいえません。

 この点、中国製の改良型裁断機は、厚さ37mmまで裁断できるので裁断能力は圧倒的ですし、替刃のコストも安いです。ただ、安全性（動画を見ると刃が剥き出し？っぽいので、作業中に手が滑って怪我をしないか等）について確証が持てないので、購入に踏み切れておりません。

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他方、200DXの上位機種の370DXは、厚さ30mmまで裁断できるので、改良型裁断機に及ばないとしても、他の日本製の似たような価格帯の同等機種と比較しても遜色はありません。

ただ、本体価格が約15万と気軽に買える値段ではない上に、メンテナンスパック（研磨：約１万9400円、替刃：約4万3200円）もなかなかのものです。さすがに、替刃をすると、200DXがもう１台買えてしまうので（改良型裁断機なら約2台）、裁断能力が200DXの約1.67倍あるとはいえ、ハードルがかなり高めです。

改良型裁断機を別にして、370DXを、他の裁断機、特に200DXと比較したときの価格性能比はどうしても気になってしまいます。

裁断能力のアップ（約1.67倍）を考えると、本体価格が200DX（3万8880円）の2倍、メンテナンスパックが、200DX（研磨：7980円、替刃1万5120円）の1.5倍程度（理想は研磨：1万円、替刃2万円）なら、370DXも購入候補として十分魅力的かと思うのですが、、、というところです。もっとも、370DXは、圧倒的に数が出ていないと思いますので、量産効果がないため（量産以前に注文生産のようですし）、原価が下がらないというのは分かります。クラウドファンディングで販売してもらえば、まとまった数が販売できる可能性があるので、メーカーさんには検討して貰いたいところです。