自炊(その4)「2 事前準備」 (1)ハードウェア ②スキャナー

 自炊(その4)「2 事前準備」(1)ハードウェア ②スキャナーです。

 

これまでに試したスキャナーは、下記の4種類です。

 

 

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500

 

 

 

FUJITSU ScanSnap(スキャンスナップ) S510 FI-S510

FUJITSU ScanSnap(スキャンスナップ) S510 FI-S510

 

 

DR-9050C

 

Canon imageFORMULA DR-X10C Production Sheetfed Scanner [並行輸入品]

Canon imageFORMULA DR-X10C Production Sheetfed Scanner [並行輸入品]

 

 

現在、自炊は約3000冊行っていますが、自炊の効率アップにはスキャナーの性能アップが手っ取り早いです。今は、もっぱらDR-X10Cで自炊をしています。

 

4種類のスキャナーを乗り換えてきて感じるスキャナーの性能の違いは、

 

 ①搬送性能

 ②糊が筋にならないかどうか

 ③スキャンスピード

 ④メモリ容量

 ⑤メンテナンスコスト

 ⑥調整のしやすさ

 

です。特に、①②は、仕様では分からず、使ってみないと分からないところではあります。

 

①搬送性能ですが、更に要素が分かれます。

 ・どんな紙質でも搬送できるかどうか。

 ・重送検知の方法

 

 本の紙質はいろいろあります。紙質への対応力が悪いスキャナーは、しょっちゅう重送してスキャンが止まってしまいます。スキャンの効率アップは、とにかく重送を減らして、スキャナーの最大読み取りスピードでスキャンし続けることです。

 DR-9050Cも、業務用スキャナーとしてはある程度の価格がするのですが、DR-X10Cの搬送性能の高さは、全く違います。DR-X10Cでも苦戦する紙質はありますが、ほとんどの場合は重送せずにスキャンすることができます。

 

 他方、重送検知の方法は、超音波検知と尺の長さによる検知で、Scansnapでも、DR-X10Cでも、重送検知の精度には大差はない感じです。

 

②糊が筋にならないかどうかですが、これも、DR-X10Cの圧勝です。

裁断した本の背中には、裁断でも除去できなかった糊がへばりついていることがあります。この糊が、スキャナーの読み取りガラスに付着してしまい、スキャン時に筋となって現れる現象が、自炊の効率化にとっては最大の敵と言っても過言ではありません。

 

筋が出来てしまうと、スキャン品質が低下します。

筋ができてしまうスキャナーでは、スキャン時に筋がついていないかどうか常に目視をする必要があります。しかし、これをやることになると、スキャン効率がかなり低下します。

DR-9050Cでも、糊が筋になる問題は発生するのですが、DR-X10Cだと全く発生しません。おそらく、搬送方法が違うのだとは思いますが、DR-X10Cでは糊問題が発生しないのはとっても不思議です。

 

紙質への対応力の強さと、糊が筋にならないという点で、DR-X10Cは、他のスキャナーにない圧倒的な優位性があります。値段が高いので、当然と言えば当然なのですが、今のところは、DR-X10Cに勝てるスキャナーはなさそうです。

 

 

③スキャンスピードですが、これは、DR-X10Cは、今となればいまいちです。

2008年発売当時は、カラー・モノクロともに毎分100枚(A4タテ、200dpi時)という性能は頭一つ抜けていたのだと思いますが、発売から10年以上がたった現在では、遅くはないけれども、格別早くもありません。

 

スキャナーとPCとの接続方法がUSB2.0なのが、ボトルネックになっているものと思われます。

USB3.0であれば、更なる高速化も可能だったんでしょうけれども、DR-X10Cは、2008年発売とかなり古いため、USB2.0に留まっています。アメリカでは、DR-X10CⅡが発売されていますが、USB2.0のままのようです。

 

Canon DR-X10C II Document Scanner [並行輸入品]

Canon DR-X10C II Document Scanner [並行輸入品]

 

 

定価で10万前半程度のスキャナーでも、毎分85枚のスキャンができる時代なので、現在では、スキャンのスピード面では DR-X10Cの優位性はないといってもいいでしょう。

pc.watch.impress.co.jp

 

 

④メモリ容量ですが、これも、高解像度での自炊効率アップの際には重要です。

ただ、残念ながら、DR-X10Cでも、600DPIで24bitフルカラーでA3サイズなどでスキャンをすると、メモリー容量が不足し、エラーとなってしまうことがしばしばあります。

 

32GBくらいメモリーが追加できればこんな問題も解消できるはずなのですが、DR-X10Cはメモリ増設は不可能です。

 

 

⑤メンテナンスコスト

 

 メンテナンスコストとしてかかるものは

   ・ローラー等の消耗品

   ・清掃用のグッズ

です。

 

 実は、DR-X10CとScansnapは、定価が10倍以上違いますが、ローラー等の消耗品のコストは、あまり変わりません。

 DR-X10Cの交換用ローラーは、日本で買うよりも、米国amazonで買う方が若干安いです。米国amazonだと、約100ドル弱(送料別)です。

(追記)米国amazonから買えなくなってしまいました。対策されてしまったようです。書くんじゃなかった(苦笑)。

 

 他方、Scansnapの交換用ローラーは、約1万円です。

 

FUJITSU ScanAid(iX500用) FI-X50SA

FUJITSU ScanAid(iX500用) FI-X50SA

 

 

 清掃用のグッズで使っているのは、下記の2つです。

   クリーニングクロス 

   サイバークリーン

 

サイバークリーン Home&Office ボトル

サイバークリーン Home&Office ボトル

 

 

クリーニングクロスは、スキャナーのガラス板を拭くのに使っています。

 

サイバークリーンは、ローラーや濡れタオルで拭けないところの紙粉を取り除くのに使っています。当初は、紙粉を除去するためにスプレーを使っていましたが、かえって紙粉が機械の後ろにいったりするととれなくなるので、サイバークリーンを使っています。

ただ、問題は、サイバークリーンがこの数年品薄になっていることです。amazonではプレミアムがついていますので、ヨドバシカメラとかで買っています。

 

だいたい1万枚スキャンする毎に、クリーニングの作業をしています。

 

昔は、ガスで埃を飛ばしていたのですが、埃がスキャナーの中に入ってしまって、むしろ悪影響があるということで止めました。

 

 

⑥調整のしやすさ

これは、DR-X10Cが最強です。ただ、やり方は、ここでは書けないので、ネットでググって下さい。